はじめに

「物理有機化学」とは,有機化合物の反応や構造を詳しく調べ,有機化学を深く理解するための原理や法則を導くことを目的とする研究分野です.この考え方に基づいて,当研究室では,特異な構造をもつ有機分子を設計し,実際に合成し,構造や物性を分光学的および理論的な方法を用いて評価する研究を行っています.
 最近は,美しいπ電子系の創出や新しい構造や機能を持ったπ電子ユニットの開発を中心に研究しています.これらのビルディングユニットを用いて,二次元および三次元的な有機構造体を組み立て,構造の解析や機能の探索を行っています.自由な発想に基づいて,これまでにはない面白い分子を作って調べることを目的としています.

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最新情報&更新情報

2019.7.21-26. The 18th International Symposium on Novel Aromatic Compounds
       (ISNA-18) で発表を行いました.
2019.7.2 Bulltin of the Chemical Society of Japan 誌に論文を発表しました.
2019.4.2 新年度を迎え,新たに7名の学生が研究室に参加しました.Members
2019.4.1 山科雅裕博士が助教に着任しました.Members
2019.3.19 Teterahedron Letters誌に論文を発表しました.
2019.3.26 山本悠太博士,関川周司修士,河村昌彦修士が卒業しました.
2019.3.16-19 日本化学会第99春季年会で発表を行いました.発表の詳細
2019.2.18 月刊化学2019年3月号にナノ土星の研究に関する解説記事を掲載しました.
       本記事の内容は表紙に採用されました. Link
2019.1.28 Chemistry A European Journal誌にミニレビューを発表しました.
2018.12.4 土星形錯体”Nano-Saturn”がアメリカ化学会C&E NewsのMolecules of the year
       for 2018(2018年の分子)に選ばれました.Link
2018.12.1 Chemistry Letters誌に論文を発表しました.
2018.11.30-12.1 第12回有機π電子系シンポジウムで発表を行いました.発表の詳細
       博士前期課程2年の関川周司さんが
       最優秀ポスター賞(Chemistry Letters賞)を受賞しました.

最近発表した論文


Bulltin of the Chemical Society of Japan誌に高次フラーレンC70を用いるナノ土星の構築に関する論文を発表しました.(2019年9月)
"Nano-Saturn with an Ellipsoidal Body: Anthracene Macrocyclic Ring-C70 Complex."
S. Toyota, Y. Yamamoto, Kan Wakamatsu, E. Tsurumaki, A. Muñoz-Castro,
Bull. Chem. Soc. Jpn., 2019, 92, 1721-1728. Abstract

本論文は同誌のSelected Paper (優秀論文) に選ばれました。


Tetrahedron Letters誌にジナフト[2,3-b:2',3'-i]ジヒドロフェナジン類縁体の合成と光物性に関する論文を発表しました.(2019年3月)
"Synthesis and photophysical properties of dinaphtho[2,3-b:2',3'-i]dihydrophenazine derivatives"
T. Iwanaga, N. Asano, H. Yamada, S. Toyota,
Tetrahedron Lett., 2019, 60, 1113-1116. Abstract


ChemistryーA European Journal誌にナノ土星の合成研究に関するミニレビューを発表しました.(2019年1月)
"Exploration of Nano-Saturns: A Spectacular Sphere-Ring Supramolecular System."
S. Toyota, E. Tsurumaki,
Chem. Eur. J., 2019, 25, 6878-6890. Abstract


Chemistry Letters誌にボックス型環状オリゴアレーンの一つとして、1,8-位で直接連結した環状アントラセン4量体の合成と構造に関する論文を発表しました.(2018年12月)
"Box-Shaped Cyclic Oligoarenes: Synthesis and Structure of Anthracene-1,8-diyl Cyclic Tetramers"
K. Fujise, T. Saibara, T. Iwanaga, E. Tsurumaki, S. Toyota,
Chem. Lett., 2019, 48, 166-169. Abstract


ChemPlusChem誌に1,8-ジエチニル-10-メシチルアントラセンを構成ユニットとするアントラセン-ジアセチレン環状オリゴマーの合成、構造、性質を有するアントラセンのに関する論文を発表しました.(2018年9月)
"Iterative Synthesis, Structures, and Properties of Anthracene‐Diacetylene Cyclic Oligomers with 10‐Mesitylanthracene‐1,8‐diyl Units"
S. Toyota, M. Yoshikawa, T. Saibara, Y. Yokoyama, T. Komori, T. Iwanaga,
ChemPlusChem, 2019, 84, 643-654. Abstract
本論文は同誌のVery Important Paperに選ばれました。


Synlett誌に10位にメシチル基を有する鎖状1,8-アントリレンオリゴマーに関する論文を発表しました.(2018年7月)
"Synthesis and Conformational Analysis of 10-Mesitylanthracene-1,8-diyl Oligomers"
S. Toyota, T. Saibara, K. Fujise, T. Oki, T. Iwanaga,
Synlett, 2018, 29, 2137-2140. Abstract


Journal of Inclusion Phenomena and Macrocyclic Chemistry誌に9,9'-ビアントラセンホストによる塩素化炭化水素ゲストの包摂とその選択制に関する論文を発表しました.(2018年5月)
"Inclusion of chlorinated hydrocarbon guests by 9,9′-bianthracene host and its selectivity"
S. Toyota, A. Yokoyama, K. Tanaka, Y. Akaki, T. Iwanaga,
J. Inclusion Phenom. Macrocyclic Chem., 2018, 92(1-2), 129-136. Abstract


Angewandte Chemie International Edition誌に環状アントラセン6量体とフラーレンC60によるナノ土星構造体の生成に関する論文を発表しました.(2018年5月)
"Nano‐Saturn: Experimental Evidence of Complex Formation of an Anthracene Cyclic Ring with C60"
Y. Yamamoto, E. Tsurumaki, K. Wakamatasu, S. Toyota,
Angew. Chem. Int. Ed., 2018, 57(27), 8199-8202. Abstract
本論文は同誌のHot Paper (注目論文) に選ばれました。

本研究に関して、東工大広報と論文を掲載したAngewandte Chemie誌よりプレスリリースが出ています。詳細は下記リンクをご覧ください。
東工大広報 プレスリリース
Angewandte Chemie誌 press release

C&EN誌にて本研究が紹介されました。Link
C&EN誌が主催するMolecule of the Year 2018に本研究の分子が選ばれました.Link

化学工業日報(2018年6月21日朝刊)で本研究が紹介されました.


Journal of Organic Chemistry誌にジアセチレン架橋された9,10-アントリレン多量体の合成と物性に関する論文を発表しました.(2018年4月)
"Synthesis and Electronic Properties of Length-Defined 9,10-Anthrylene-Butadiynylene Oligomers"
M. Nagaoka, E. Tsurumaki, M. Nishiuchi, T. Iwanaga, S. Toyota
J. Org. Chem. , 2018, 83(10), 5784-5790. Abstract


Chemistry Letters誌にエテニレン架橋された1,8-アントリレン環状多量体に関する論文を発表しました.(2017年10月)
"Structures and Photophysical Properties of a 1,8-Anthrylene-Ethenylene Cyclic Tetramer"
M. Inoue, T. Komori, T. Iwanaga, S. Toyota
Chem. Lett., 2017, 46(12), 1836-1838. Abstract


Synthesis誌にScholl反応を用いるルビセン誘導体の簡便合成法に関する論文を発表しました.(2017年9月)
本論文はSynformのNewsに取り上げられました。Link
"Facile Synthesis of Rubicenes by Scholl Reaction"
M. Kawamura, E. Tsurumaki, S. Toyota
Synthesis, 2018, 50(1), 134-138. Abstract